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児童書「命のものさし」 感想

 

「命ものさし」という本の感想を紹介します。

 

【基本情報】

合同出版 2019年11月

「命のものさし 動物の命・人間の命・わたしの命」

今西乃子 著

浜田一男 写真

取材協力 愛媛県立とべ動物園

 

 

なぜこの本を読んだかというと、私が最近、動物の肉を食べなくなったり、動物の皮などからできたものを買わないようになったりして、命の価値について疑問をもつようになったからです。

 

「なぜ、牛や豚や鶏は人間に食べられてしまうことが多いのに、他の動物は食べられないんだろう?」

 

「命は平等って聞いたことがあるけど、本当に?」

 

「牛さんは生まれた時点で食肉になるって決まってることも多いんじゃないの…?」

 

と、いろんな疑問がでてきました。

 

命は平等じゃないのではないかと思い、命について書かれた本を読んでみたくなったんです。

 

【大まかな内容】

 ある獣医師の方が、担当する配属が変化する中で、さまざまな仕事を経験し、「命」について考えるというお話です。

 

さまざまなお仕事というのは、「狂犬病予防員」としての野犬駆除のお仕事、牛や豚を食肉に加工する場所で肉の安全性を判定する「と畜検査員」、「動物園での獣医師」、「動物愛護センター」でのお仕事、そして「動物園の園長」です。

 

 

この本は、とても「命」の重さについて考えさせられます。

 

この獣医師の方は、お仕事を通じていろんな面から動物を見てきました。

 

"野犬"といわれる犬は、殺される。

 

牛や豚は、人間の食のために殺される。

 

動物園の動物は、とても大切に扱われる。

だけど、ずっと檻の中。

 

果たして、こうしたさまざま命は平等なんでしょうか?

 

この獣医師の方が、

 

"すべて絶対的な命の価値は同じ。私の持っている「命のものさし」との整合性がない。その整合性のなさについて常に考え、悩み続けている。"

 

と述べています。

 

 

やはり、命の重さについて答えを出すのはなかなか難しいと思います。

 

 

私も日常の中で、疑問を持つことがあります。

 

例えば、蚊。

 

夏にでてきて、人間の血を吸いますね。

 

この蚊、見つけるとすぐに叩いて殺すって人も多いのではないでしょうか?

 

でも、命がすべて同じ価値ならば、蚊も人間も命は同じ価値があります。

 

もし人間を叩いて殺したら、罪になります。

 

それは社会のルールとして決まっているからです。

 

 

!!

 

もう社会の仕組みの成り立ち的に、平等じゃない!!

 

 

やっぱり難しい…

 

平等じゃない…?

 

 

この夏、蚊を見つけたらどうしよう…

 

放っておいて刺されるのはやっぱり嫌だ…

でも殺したくはない…

だからといって外に出そうとして捕まえるのは大変…

 

どうしよう…

 

 

 

あともう一つ。

 

動物園の動物。

 

確かに、大切に扱われている。

 

でも、ずーっと檻の中。

 

ストレスにならないんですかね…

 

 

最近の新型コロナウイルスの影響で、人間はステイホームするよう促されましたね。

 

ずーっと家の中。

 

ストレスになった人も多いと思います。

 

はて、動物園の動物はどんな気持ちなんでしょうか?

 

自由に生きていた方がいいのではないかとも思います。

 

でも野生に戻るのは難しいか…?

 

やっぱり考えても、何がいいのか、何が正しいのかわかりません。

 

 

で、先ほどの本の話に戻りましょう。

 

動物によって扱われ方が全く異なることに気づかされ、命とは何か、平等なのか、などさまざまことを考えさせられます。

 

子どもが読むのには、とても良い本だと思いました。

子どもだけでなく、大人も読む価値が大いにあると感じました。

 

よければ読んでいただき、命について考えてみてください。

 

そしてもし、読んでみた方がいらっしゃったら、感想や考えを教えてほしいです!

 

この

 

「命の重さは本当に平等なのか」

 

という疑問。

 

これからも考えていきます。

 

 

では、お読みいただきありがとうございました!